2005.11.28~11.30 民政会 行政視察研修
 
( 奈良県奈良市・三重県伊勢市 )
  
 

去る、平成17年11月28日~30日、民政会の皆さんと

奈良県奈良市、三重県伊勢市の行政視察研修に参加をしてきました。
    
写真をクリックすると、拡大されますので合わせてご覧下さい。
 
 
 
奈良県奈良市 不法投棄・大気汚染への取り組みについて

  
 1.不法投棄への取り組み
 

 
 
 (1) これまでの取り組み
 
 

   ・不法投棄の警告看板の配布(各自治会へ)
 
   ・不法投棄センサーの設置
 
   ・不法投棄の情報提供について、郵便局との協定を締結
 
   ・監視巡回パトロールの実施

   ・市管理地の重点監視地域での早期撤去作業と管理者への指導
  
  
  (2) 成果と課題


   ・不法投棄警告看板の要望が多く、少なからず抑止効果を得ている。

   ・その一方、看板設置場所が不法投棄場所になりかねないという心配もある。

   ・不法投棄センサーは、設置場所が限られるが、大きな抑止効果が期待できる。

   ・郵便局からの提供は1件のみで、まだ大きな効果は発していない

   ・不法投棄は、同一場所やその周辺に集中することから、根気よく監視を続けて

    早期に回収を行うと同時に、当該管理者にフェンス等の設置を促している。


  (3) 今後の取り組み(案)
 

   ● 監視による未然防止

 
  ・不法投棄110番の設置

   ・不法投棄専任監視員(警察OB)の設置

   ・不法投棄監視委員の設置

   ・不法投棄住民監視活動に対する補助金制度

   ・警察署との合同パトロール

   ・警備会社へ夜間パトロールの委託

   ・不法投棄の情報提供について、タクシー会社・新聞販売所と提携

   ・監視カメラシステムの導入(移動式監視カメラの設置も含む)


   ● 拡大の防止

 
  ・不法投棄の警告シールの貼り付け(自主回収の促進)

   ・警察署との情報・意見などを交換する定期的な会議の実施

   ・警察署との合同調査

   ・産業廃棄物対策かとの連携(組織の見直し)


   ● 美化意識の啓発

 
  ・不法投棄防止キャンペーンの実施

   ・粗大ゴミ・家庭用ゴミ持ち込み量の無料幅の引き上げ


   ● これからの取り組み(年次計画) 

年 度 内       容

平成18年

 不法投棄監視委員の設置
 
 警察署との会議・合同パトロール
 
 監視カメラシステムの導入の検討
平成19年  不法投棄専任監視委員の採用
 
 監視カメラシステムの導入
 
 不法投棄防止キャンペーン
平成20年  警備会社による夜間パトロール委託
 
 タクシー会社及び新聞販売店との協定締結

  
  
 2.大気汚染への取り組み
 

 
 
 (1) 概要
 
 

    奈良市では、市内4箇所の測定局で二酸化硫黄、窒素酸化物、一酸化炭素、

   光化学オキシダント、浮遊粒子状物質、炭化水素の常時監視、簡易測定法による

   二酸化窒素、硫黄酸化物の測定及び降下ばいじん等について継続調査を実施している。
 
 
  
  (2) 取り組み・達成状況


   ● 概況

 
    平成16年度は、大気汚染の環境基準項目のうち、二酸化硫黄、二酸化窒素、
 
     浮遊粒子状物質、一酸化炭素については環境基準を達成しているが、

     光化学オキシダントについては環境基準を達成していない。
 
 
   ● 光化学スモッグ

 
    奈良市では「鳴らし光化学スモッグ発生時の連絡体制実施要領」を定めて、

     奈良県より発令通知があれば、直ちに各学校、駅等に連絡し、市民に周知している。
 
     平成16年の奈良市内の光化学スモッグの発令状況は、「予報」が12回、

     「注意報」が2回だった。


   ● 取り組み

     ・市内に注意報が出た場合、工場では、ばい煙削減をしてもらっている。

     ・世界遺産の周辺では、アイドリングストップを実施している。

     ・大気汚染物質広域監視システム そらまめ君(環境省が構築)をPR

      (奈良市内にも、当該システムの測定箇所が4ヶ所設置されている)
  

 3.立川のコメント

 
  多くの市町村が、ゴミの有料化を検討する中で、不安材料の1つとして懸念されるのが

  ゴミの不法投棄の問題である。結城市の所属する筑西広域市町村圏事務組合でも

  事業所系のゴミは有料化されているが、今後、一般家庭のゴミの有料化が

  実施されることも十分予測される。そのなかで、不法投棄が増加することも十分考えられる。

  奈良市では、職員さんによる監視はもちろんのこと、夜間や早朝にうごいている

  タクシーの運転手さんや、新聞配達に従事される方との提携により情報収集を

  はかろうとする一方、啓発活動への取り組みも拡大をさせようとの取り組みである。

  
  一方、奈良市は大気汚染についても、情報を収集し取り組みを図っている。

  近隣を含む地理的な状況から、光化学スモッグの情報に注目し、要綱を定めて

  学校や駅など、人の集まりやすいところに通達し、周知徹底を図っている。

  こちらについても、結城市近隣には、環境センターがあり、結城市としても

  注目すべき施策であると思う

 
 
  不法投棄、大気汚染、ともに、結城市にとっても、今後直面するであろう課題であるだけに、

  奈良市の取り組みを注目して見て行きたいと思うところである。 
 
 

 
三重県伊勢市 伊勢・内宮おはらい町まちなみ保全事業について

  
 
 
(1) 経緯
 
 

    昭和54年8月、失われつつある町並みの保全と再生のため、地元の人々による

   「内宮門前町再開発委員会」が結成され、町並み保全への取り組みを開始。

    昭和57年3月、町並み保存に関する要望書が市へ提出されるとともに、昭和61年7月、

   「内宮門前町町並み修景保存等に関する請願」が市議会で採択された。

    そして、平成元年9月、市独自の条例として「伊勢市まちなみ保全条例」の制定にいたる。

    平成2年6月には「内宮おはらい町まちなみ保全地区ならびに同保全計画」を告示し、

   保全事業を開始している。


  
  
 (2) 事業内容
 
 
    保全区域内で、新築・増築・改修などの修景を行う場合は、保全整備基準に基づき

   伊勢市の伝統的家屋形態そ再現・維持することとしており、必要に応じて、

   資金の貸付を行っている(下記参照)
 

指定地域 ・・・ 宇治今在家町、宇治中之切町、宇治浦田1丁目の各一部。

おはらい町どおり 約800mのうちの約580m

面積 約53,000㎡ 対象戸数 約56軒 約140棟
貸付内容 ・・・ 貸付額 1,000 ~ 30,000千円(10万円単位)

貸付利率 年2%

償還期間 20年以内(元利均等償還)
審議会 ・・・ 委員10名(市議2名、知識経験者3名、住民代表3名、市職員2名)

任期2年

 
 
 (3) おかげ横丁について → 
ホームページはこちら
 

   ● 事業概要
 

所在地 三重県伊勢市宇治中之切町52
敷地面積 約2700坪
事業主体 株式会社 赤福
運営管理 有限会社 伊勢福
総事業費 140億円
店舗数 赤福運営3店舗 伊勢福直営24店舗 委託16店舗 計43店舗
施設構成 飲食9店舗 物販30店舗 美術館・資料館・他4店舗 計28棟


   ● 設立の目的

   ・江戸時代の伊勢参宮街道の賑わいを再現し、衰退する内宮鳥居前町の活性化を図る

   ・庶民的で開放的な空間を創造する事により、日本人の心のふるさととして伊勢を位置付ける

   ・全国から集まる旅人に優れた伊勢の物産を五感で味わっていただける場を創造し、

    周辺地域の応接間としての役割を果たす。
 

 
 
   ● おはらい町との関係

   ・(株)赤福として町並み保全事業に取り組み、「伊勢おはらい町会議」や

    「町並み審議会」に参加している。

   ・町並み保全のための貸付事業の資金は、(株)赤福が伊勢市へ寄贈した5億円を元に

    運営されている。
 
  

 (4)立川のコメント


 
   中心市街地の活性化は、いまやどの地方都市にも課題として挙がっている案件で

  あることは事実であり、行政や市民など、多くの方がかかわっている課題。

   今回の伊勢市の例でも、市民側から問題提起があり、市がそれに答えて条例を制定する形で

  実現に至っている。また、株式会社 赤福 も民間企業でありながらも市と一体となって

  町並み保全に資金的に、また、事業主体となって町並みを整備するなどのとりくみで、

  全国的に有名なおかげ横丁を作り上げた。

   本条例では景観の統一の観点で、規制は、商店の通りに面する部分と、側面2~3mの

  程度であり、そこから奥は特に形状の規制を受けないことから、新築や増築時に

  家屋の設計などに与える影響が少なく、比較的活用がしやすい印象を受けた。

  また、貸付時の金利も低金利であることから、整備が加速されたのであろうと推測できる。  

   私も、今議会(平成17年結城市議会第4回定例会)の一般質問で、中心市街地の活性化の

  問題を取り上げ、その中で、活性化にあたって、歴史的な見地での観光地としての再生か、

  商店街としての再生か、方針を明確化して取り組むべきとの提言を行ったが、

  伊勢市やおかげ横丁の例では、町並み保全をベースに、町全体をタイムスリップさせた

  ような形で注目を集め、観光地に賑わいを取り戻した。これをみて、私の提言も、

  的を得ているなとの確信を得ることができた。

   結城市でも、中心市街地の活性化として、蔵の保全を行ったり、TMO
会社が来年度より

  活動を本格化させるとの話を聞いている。全国のこういった事例を参考にしていると

  思うが、よりいっそうの取り組み強化を期待したいと考えている。

 
 
 


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